高齢者向け住宅

介護施設はアパート・マンションより入居者獲得に有利な土地活用方法

サ高住

土地活用のプランとして、介護施設が注目されている。これまでは土地活用といえば、アパートやマンション、駐車場が中心であった。介護施設は、高齢化に伴うニーズの拡大や、立地にあまり左右されずに利益を得られることなど、土地オーナーにとってのメリットがたくさんある。

だが、その経営を行うイメージはつきにくいのではないだろうか。それ以前に、介護施設がどのようなものなのか具体的に理解している人もそれほど多くないかもしれない。

この記事では、土地活用で注目されている介護施設がどのようなものかを説明し、土地活用プランとしてのメリットとデメリットについて説明する。

1.高齢者向け住宅の種類と違い

高齢者

高齢者向け住宅とは、その名のとおり高齢者を対象として建てられた住宅だ。高齢者向け住宅には、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)と有料老人ホームの2種類がある。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は賃貸住宅だ。ただの賃貸住宅と異なるのは、安否確認と生活相談サービスが受けられ、バリアフリーに配慮されている点だ。入居契約をして月々の家賃を支払い、生活するという通常の賃貸住宅と基本的には同じ形式であり、それに高齢者へのフォローがついていると考えるとわかりやすい。

一方で有料老人ホームは介護施設だ。食事介助や入浴・排泄介助などのサービス、洗濯や掃除といった家事、健康管理などのサービスを提供する。施設入居には初期費用として一時金を支払い、毎月の介護サービス費と生活費を支払う。

扱う法律が異なっていたり、居室面積に決まりがあったりと、両者は明確に異なる。それぞれの特徴を表にまとめる。

  サービス付き高齢者向け住宅 有料老人ホーム
管轄省庁 国土交通省、厚生労働省  厚生労働省
法律 高齢者住まい法 老人福祉法 
物件種別 賃貸住宅 介護施設
居室面積 1戸あたり25㎡以上
※十分に広い共用の居間・食堂等が
ある場合は18㎡以上
 1戸あたり13㎡以上
設置基準 各戸にキッチン、トイレ、収納設備、
洗面設備、浴室の設置が必要
※一定基準を満たせば一部共用利用も可
一時介護室、看護・介護職員室、
スプリンクラー 設置などが必要
生活支援
サービス
安否確認、生活相談必須 食事、健康管理などのサービスを提供 
介護
サービス 
外部の居宅サービス
※介護保険特定施設の指定を受けている
場合は内部のスタッフが提供
外部の居宅サービス
※介護付き有料老人ホームの場合は
内部のスタッフが提供
契約形態 賃貸借契約、またはそれに
準じた契約
利用権方式
(利用する権利を購入する方式)

2.土地活用プランで高齢者向け住宅を選択するメリット

川辺のマンション

土地活用プランのひとつとして注目されている高齢者向け住宅。そのメリットは以下の4点だ。

  1. 国が普及を推進している
  2. 高齢化は今後も進んでいく
  3. 立地が悪くてもできる
  4. 地域貢献性が高い

(1)国が普及を推進している

高齢化が急速に進み、かつ高齢の単身者や夫婦のみ世帯が増えている一方で、介護・医療等のサービスがついた住宅の供給は、欧米各国に比べて遅れている。この状況を打破するため、国土交通省は厚生労働省とともに、サービス付き高齢者向け住宅を2025年度までに60万戸作る計画を立て、普及を推進している。さらに改修や建て替えも含め、100万戸に増やすとも言われている。2014年時点で約15万戸だったので、まだまだ不足しており、今後も普及が進む。

具体的な普及への支援として、補助金と税制優遇がある。

補助金

一戸あたりの上限を100万円とし、建築費の1/10を補助金として申請できる。

税制優遇

所得税・住民税、固定資産税、不動産所得税における税制優遇がある。いずれも2017年3月31日までの措置だ。

所得税・住民税

5年間、割増償却 14%(耐用年数35年未満10%)
<要件>一戸あたり25㎡以上、戸数10戸以上

固定資産税

5年間、税額について2/3を参考値とし、1/2以上5/6以下の範囲において市町村が条例で定める割合を軽減
<要件>
①床面積:30㎡以上/戸(共用部分含む。一般新築特例は40㎡以上/戸)
②戸数:5戸以上
③補助:国または地方公共団体からサービス付き高齢者向け住宅に対する建設費補助を受けていること
④構造:主要構造部が耐火構造又は準耐火構造であること 等

不動産取得税

家屋:課税標準から1200万円控除/戸(一般新築特例と同じ)
土地:家屋の床面積の2倍にあたる土地面積相当分の価額等を減額(一般新築特例と同じ)
<要件>固定資産税の要件と同じ

(2)高齢化は今後も進んでいく

2013年時点の高齢者(65歳以上)人口は、過去最高の3190万人(前年3079万人)となり、総人口に占める割合も25.1%(前年24.1%)と過去最高となった。つまり、全人口の1/4が高齢者だ。さらに、75歳以上も10人に1人を超える割合だ(1560万人、総人口に占める割合は12.3%)。
※内閣府 平成26年版高齢社会白書より

この割合はさらに増えていく。高齢者の夫婦のみ世帯や単身世代も増加しているので、高齢者向け住宅のニーズが高まっていくのは必然だ。ニーズが高まり、かつ国が普及を進めるもののまだまだサ高住は不足していることから、空室が生まれるリスクは非常に少ない。

なお、高齢者向け住宅はサブリース(一括借り上げ)が一般的だ。その理由は通常のアパート・マンションと比較し、サ高住の入居者募集や管理業務はオーナー自らが行うにはやや独特なものだからだ。サブリースは空室保証をしてくれるが、家賃保証額は定期的に見直しされるため、空室増加や家賃減少が起これば家賃保証額の減額もありえる。空室リスクが少ないことはサブリースにおいてもプラスに働く。

サブリースについての記事:サブリースのトラブル事例とそれを避けて上手に利用する方法

(3)立地が悪くてもできる

高齢者向け住宅は、駅から離れた郊外の土地でも十分な利益が見込める。入居者属性として、頻繁に電車に乗って移動するような人は少ないので、スーパーなどの生活に必要なお店が近くにあれば、立地はそれほど収益性に影響しない。

また、郊外のほうが家賃・利用料を低く設定できることも、立地によらず収益が見込める理由だ。入居者がサービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームを選ぶ観点には、生活支援や介護サービスの充実に次いで、家賃・利用料の安さがあげられる。駅に近い物件であれば家賃は高くなるが、郊外であればそれほど高くする必要もなく、入居者にとってありがたい。

ただし、最近では介護施設も最寄駅から徒歩15分以内、車通勤中心のエリアでは交通の便が良い範囲でなければ難しくなってきている。その理由は介護スタッフの通勤がしやすくないと採用しづらいからだ。介護スタッフの採用はどこの施設でも大きな課題であり、田舎の土地に建てても人材確保が困難になってしまうので、マンションほどではないにしろ、交通の便がある程度よい地域での建設が増えている。

同様に、駅から遠くてもできる土地活用プランには、戸建賃貸経営とトランクルーム経営がある。興味がある方は以下の記事を参考にしてほしい。

戸建賃貸経営についての記事:戸建賃貸経営は狭くて駅から遠い土地でも利益が見込める土地活用プラン

トランクルームについての記事:利用者増加中!トランクルーム経営の6つのメリット

(4)地域貢献性が高い

高齢者向け住宅による土地活用は、地域貢献性が非常に高い。これまで長く住み、慣れ親しんだ地域にいつまでも住み続けたいと考える高齢者は多いのだが、高齢者住宅の数は不足しているため、大半の人がやむなく異なる土地の住宅に移り住まねばならない。あなたの土地を高齢者向け住宅にすることで、近隣の高齢者の望みが叶うことになる。

3.土地活用プランで高齢者向け住宅を選択するデメリット

アパート

メリットと同様に、デメリットも4つ挙げる。

  1. 介護・福祉事業またはそれに近い事業になる
  2. 開発規制をかけている市区町村がある
  3. 家賃競争が発生しないとは言い切れない
  4. 他の用途への転用がしづらい
  5. 建設費が高い

(1)介護・福祉事業またはそれに近い事業になる

高齢者向け住宅はその性質上、通常の賃貸経営事業に加え、介護・福祉事業の要素を含む。

先に触れたとおりほとんどがサブリースなので、入居者管理や生活支援・介護事業者の手配、居住環境や建物の管理は一括して業者に委託することができ、煩雑な対応が発生するわけではない。だが、生活支援・介護事業者ごとにサービスクオリティのばらつきがある。入居者は生活支援や介護の充実を重視している人が多いので、そのクオリティが低いと、入居者離れや次の入居者確保に影響する。かつ、事業者は自分で選べず最初から決まっていることが多く、途中で変更しようとすると入居者への説明などたくさんの負担が出る。場合によっては賃料の大幅下落の原因にもなりうる。

これは介護施設ではないサービス付き高齢者向け住宅でも同じだ。基本的には賃貸物件なのだが、差別化など他の高齢者向け住宅に対抗するために介護事業者を手配しているサ高住は多い。通常の賃貸経営ではない、介護・福祉事業の要素が色濃くなることを理解しておこう。

(2)開発規制をかけている市区町村がある

介護施設の開発に規制をかけている市区町村がある。その理由は、介護保険の負担増を避けるためだ。

介護施設が増えれば、その市区町村に住む高齢者が増える。これが数人程度なら特に問題ないが、数百人も増えたら、介護保険料負担の増加による財政圧迫は無視できない。

これを避けるために「住所地特例」という制度がある。これは、例えば東京都江東区の住民が埼玉県さいたま市の高齢者施設に入居した場合、江東区の介護保険を利用し続けるという特例だ。こうすればさいたま市の負担は増えないので、開発を規制する理由がない。だが、この住所地特例は有料老人ホームには適用されるのだが、サービス付き高齢者向け住宅は適用されない場合がある。老人ホームと同じ利用権方式(施設を利用する権利を購入する方式)であれば適用されるのだが、逆に賃貸借契約方式をとるサ高住しか認めないという自治体もある。

計画地のある市区町村に開発規制がないかどうか、事前に確認しよう。

(3)家賃競争が発生しないとは言い切れない

高齢者向け住宅は利用者が増加傾向であり、物件自体は不足しているため、家賃競争は起こりにくい。だが、今後ずっと家賃競争が起こらないという保証はない。

先に説明したとおり自治体ごとの開発規制があるため、規制をかけていない地区に集中して建設される可能性がある。そうすれば当然、その地区での競争は激しくなる。また、現状は駅から遠い立地の物件が多いが、今後駅から近い物件が増えてきた場合、遠方にある物件の人気が落ちるかもしれない。

これらは推測に過ぎず、過度に心配しても仕方ないのだが、土地活用は長期的に行う事業なので、気にかけておく必要はある。

(4)他の用途への転用がしづらい

サービス付き高齢者向け住宅は、他の用途に転用することは容易ではない。賃貸住宅ではあるが、あくまでも高齢者に住みやすい住居として作られているので、通常のアパートやマンションとして転用したとしても中途半端になり、他のアパート・マンションとの競争において不利になる。

仮に転用するとしても、あくまでもサ高住として、コンセプトを変えたものに変えるといった方法を検討するほうが無難だ。

(5)建設費が高い

介護施設は200坪〜500坪ほどの敷地に建てられることが多いので、その建設費用も莫大だ。5億〜10億弱になることも少なくない。もちろん融資を受けて行うことになるし、収入も大きくなるので事業計画次第では大きなリスクとはいえないのだが、とはいえ金額が大きいとどうしても尻込みしてしまう人も多いだろう。

まとめ

高齢者向け住宅は今後間違いなくニーズ拡大が見込め、かつ現状の物件供給量が不足している。そのため事業として成功する可能性はとても高い。駅から遠い土地でも利益が見込める点も魅力的だ。だが一方で通常の賃貸経営とは異なる介護・福祉の要素を含み、その事業者はほぼ事前に決まっているので自分たちで選定できることはまれだ。

アパート経営・マンション経営以上に最初の業者選びが重要になってくるので、よく比較した上で決める必要がある。当サービスでは優良企業を無料でご紹介しているので、まずはトップページの土地活用無料診断をご利用いただきたい。

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